高まるうちわの需要

うちわは形状は様々ですが、目的は風をおこして涼をとるためのツールです。基本的にはある程度湿度があり、対表面の汗が気化することで涼しく感じるものです。乾燥している炎天下の砂漠などでは、扇ぐという行為は逆に50度を超える熱風に晒されるため無用の長物なのです。わざわざ購入しなくても、販促物として街中で配られることも多いうちわは、日本人にとって極めて身近なものです。

古代エジプトの壁画にもファラオの背後で侍女が巨大な扇を持って扇ぐ絵が見られます。暑ければ仰ぐという行為はごく自然に発生したものであろうことは想像に難くありません。より効率的に楽に風を起こす形状として、日本ではうちわの形に落ち着きました。うちわを必要とする季節は夏ですが、夏は蚊も大量に発生します。うちわには虫を追い払う用途もありました。蚊やハエを打ち払うことから、うちわと呼ばれるようになったといわれています。

戦国時代には軍配団扇が登場しますが、目的は涼をとるものではなく、勝利を祈るためのものでした。今でも相撲で行事が手にしているのを見ることが出来ます。庶民が日常生活で使うようになったのは江戸時代に入ってからで、浮世絵や俳句があしらわれ、好みの絵柄を楽しむようになります。江戸時代は好きな歌舞伎役者が描かれたうちわなどが人気でしたが、今も昔も人々の考えることに大差はないようです。祭りのうちわも今でも良く見かけます。時代が変わってもうちわが生活の中にさりげなく存在していることに変わりはありません。 ここでは、様々なうちわの種類と用途についてご紹介します。